トランプ関税砲が金融・株式市場の混乱を招くや、火消しに入るベッセント財務長官が、何よりも目を凝らしているのは、米国の長期金利だ。
2025年7月号 BUSINESS
マーケットの今年の流行語大賞は、トランプ米大統領をからかった「TACO」になるかもしれない。「Trump Always Chickens Out(トランプ大統領はいつも尻込みする)」。英紙「フィナンシャル・タイムズ」のコラムニスト、ロバート・アームストロング氏の造語である。4月2日に全世界に相互関税を打ち出し、「解放の日」を宣言したまではよいが、米国債や米国株が売り込まれるや、大統領はたちまち軌道修正した。チキンは臆病者の代名詞。「MAGA(Make America Great Again)」、つまり米国を再び偉大にと唱える大統領への皮肉である。朝令暮改はトランプ氏の十八番。そのたびに市場は振れる。いくつかの事例を挙げながら、タコスならぬ「TACO」を賞味してみよう。
▽米中関税協議 トランプ大統領が怒りに任せて中国への関税率を145%に引き上げたまではよいが、習近平政権が繰り出したレアアースの輸出規 ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。