「ゲオホールディングス」の悪夢/架空循環取引の亡霊が取り憑く

資産家女性の提訴により、東京地裁が約3億3千万円の支払い命令。「過去の亡霊」を追い祓えるか。

2025年7月号 BUSINESS

  • はてなブックマークに追加

レンタルビデオ・中古品販売大手のゲオホールディングスが十数年も前にあった架空循環取引の亡霊に悩まされている。今年3月、東京地裁で思わぬ判決が下った。都内の資産家女性によって起こされた裁判で、ゲオが約3億3千万円の支払いを命じられたのである。事の経緯はこうだ。2008年、事業多角化を進めていたゲオは通販サイト運営などのリテールコムを完全子会社化した。インデックス・ホールディングスとの共同出資を解消したのだ。が、直後からリテールコムは架空循環取引に手を染めていく。発端はプロダクト事業部における資金繰り問題だった。カード読み取り機の販売先であるソフトバンクBBの支払いサイトが長いため、担当部長は同社に対し苦境を訴え出た。すると、提案されたのは中間商社を介在させるという策だった。商社の資金を頼ろうというわけだ。紹介された先は「アビリティークリエイト」と ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。