2025年7月号 BUSINESS [経済断影]
夏の参院選に向けて野党各党が一斉に消費税減税を打ち出したのに対し、自民党は消費税減税に反対する姿勢を鮮明にしている。この反対論を主導しているのが森山裕幹事長(80)である。自民党税制調査会で顧問を務める森山氏は「政権を奪取するために、国民に甘い話をするようでは国の行く末を誤る」と訴え、野党が掲げる減税をポピュリズムだと批判している。実は参院選で苦戦が必至の石破茂首相(68)は一時、野党に対抗する形で消費税減税を参院選公約に盛り込みたいとの意向を周囲に漏らしていた。それを強硬に阻止したのも森山氏だった。森山氏がここまで減税反対を貫く理由は何か。それは政治の師匠と仰ぐ故山中貞則氏の影響が大きいという。「自民税調のドン」と呼ばれ、長年にわたって税制改正を主導する立場だった山中氏は、利害が錯綜する税制改正を巡り、税制優遇を求める業界団体を諫めつつ、 ………
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